ガラスびんの種類は色・大きさ・形など様々で、内容物によってアルコール飲料用・清涼飲料用・薬品用などに分類される。17〜18世紀の時代は人間が息を吹いて形を作る「手吹き」による製造が主流であったが、吹く工程を機械で行えるようになってから大量生産が可能となり、普及も進むようになった。

経済産業省の「平成16年工業統計表」によると、4人以上の従業員を有する事業所は66ヵ所。このうち、国内上位5社で出荷量の9割程度を占めるという寡占状態にある。また、平成16年のガラス容器出荷額は1693億2700万円。平成2年以降続いていた減少傾向にようやく歯止めが掛かった。ほとんどがビン容器で出荷される焼酎用が好調で、アルミ缶への転換が進んできたビール用も、小型ボトルを中心に需要を伸ばしている。
ガラスびんの需要が今後飛躍的に伸びることは考えづらい。しかしガラスびんにはペットボトルや缶にはない高級感や重量感があり、根強い人気を持っている。最近では軽いガラスびんも開発され、リサイクルのシステム化もしっかりと整備された印象がある。環境に優しい素材を使った製品の開発も進んでおり、ガラスびん容器の良さが再び見直されつつあるのは好材料といえよう。