「外部」を意味するエクステリアは、インテリアと対照的に屋外の装飾を取扱う業務である。門やフェンス、バルコニー、物置、カーポートなどの品目があり、公園や施設といった公共のエクステリアも事業に含まれる。
高度経済成長期に入った昭和40年代、住宅の新築件数が増加したことに伴ってエクステリアの需要も大きく伸びたが、取扱う分野が多岐にわたり、なおかつ多数の業界にまたがる産業であるために、正確な事業者数を把握するのは困難であるとされている。
各品目ともバブル期を境に売上高は減少傾向にある。物置のように専門のメーカーがシェアを寡占しているものもあるが、特徴的なのは多くの品目でアルミメーカーの台頭が見られることだ。最近では再び木などの素材が見直されているとはいえ、軽量かつ丈夫なアルミ素材の需要は依然として高い。

国土交通省の調査では、平成17年の新設住宅の着工数は123万6000戸。平成14年の115万1000戸から3年連続増えており、着工件数に比例して業績が推移する特徴のあるエクステリア業界にとってはいい材料である。今後は高齢化社会に対応したセキュリティ機能の充実や、リサイクル素材の開発による環境への配慮など、時代に合わせた新しい技術の活用によって市場が再び活性化していくことにも期待したい。